神々に学ぶ

たぶん日本最古の引きこもりの記述は天照大神(あまてらすおおみかみ)さまのものだろう。

天照大御神(あまてらすおおみかみ)さまだって引きこもりになられるのだから、ひとが引きこもりになるのも仕方ないよね。

家に引きこもるから問題になるだけで、仕事に逃げ込んで引きこもってるひとっていうのも実は少なくないんじゃないかな。

またある観念にとらわれてしまってその中に引きこもっているということもあるよね。

いずれにしても引きこもり生活も長引くとなかなか自力で出てこれなくなってしまったりするじゃない。

でも天照大御神(あまてらすおおみかみ)さまだって、お一人で出てこられたわけじゃないんだ。

天岩戸(あまのいわと)神社の公式神話にはこう書かれている。(以下抜粋・編集)

まず
1.天鈿女命(あめのうずめのみこと)様が舞をされ、回りで神々がたのしく騒ぎ立てる。

天照大御神(あまてらすおおみかみ)様が天岩戸(あまのいわと)の扉を少し開けて御覧になられたとき

2.「あなた様より美しく立派な神がおいでになりました」と言い鏡で天照大御神(あまてらすおおみかみ)様の顔を写す。

さらに天照大御神(あまてらすおおみかみ)様が扉を開いて体を乗り出したとき、

3.思兼神(おもいかねのかみ)様が手を引き、

4.手力男命(たぢからをのみこと)様が岩の扉を開け放つ。

そしてようやく天岩戸(あまのいわと)から出て頂くことが出来ました、と。

現状の暗がりから抜け出すのに神さまだってこれだけの手間がかかるんだ。

ひともおんなじじゃないかな。

1 まずまわりで楽しそうに騒ぐ。
これは楽しそうに働くとか、リア充とかでいいと思う。まわりがいっしょに暗くならないことだよね。ちなみに天鈿女命(あめのうずめのみこと)様がなさった舞はとてもセクシーなものだったという説もある。これが私のサイトにセクシー画像がなくならない抗弁になっているのだが…

2 引きこもっているひとの魅力・能力を客観的に伝えてあげて、ちょっとだけ嫉妬心や競争心を刺激してあげる。もったいないよ~とかね。

それで興味を持ったら

3 いっしょにやろうって手を引いて

4 障害物を取り除いてあげて

ようやくひとも現状の環境から変化できるんじゃないかな。

もちろん本人が消耗しきってたらどうしようもないんだけど、アイデアや才能さえあればうまくいくと思うのはちょっとお茶目な勘違いということなんだろうね。

書評ブログ

はじめにことばがあったなら、絶望も希望に変えられるはず。ことばは人生の起点になりうるかという素朴な疑問を世界文学、海外文学、翻訳文学とのたわむれを通じて探りながら、その魅力も紹介しつつ、かつては書店に鎮座ましましていた世界文学全集の復権をもくろむちょっとよこしまな運営方針のサイト。

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